戦後2年間だけ実在した龍野(北山)窯の初窯作「阿呍の龍壺」
阿呍の龍壺』🏺🐉
旧揖保郡龍野町に、約2年間実在した龍野窯。
地元の方ですらほとんど知られていない、
戦後に龍野窯で制作された75年前の壺🏺
実は、知られていないのに、
見た事ある人は意外と多いんです〜🙌
えっ❓なにそれ⁉️って思ったでしょw
実は、国民宿舎赤とんぼ荘(現喫茶メイプル)
の自動ドアの入口を入ってすぐ左にある壺が、
初窯の作品『阿呍(あうん)の龍壺』🏺🐉
あっ💡思い出しましたか❓🤗✨
振り返ること2022年3月1日〜3月29日。
喫茶メイプル @maple.akatombo にて、
赤とんぼ荘想い出の写真展を開催させて
頂いた時に出会った「小西常子」さん。
なんと小西さんは、壺の名付け親‼️🏺
(※初窯の作品は、当初作品名が無かった。)
龍壺について色々とお話しをお聞きし、
後日小西常子さんとご一緒に、元祖龍野焼
の創立者北山家の永井さん宅へ直接訪問。
お話しを伺ってきたのでご紹介いたします♪♪
(※当時では本来北山窯の竜野焼なのだが、
情報提供者様にご確認の元、現代の人々にも
お伝えしやすいように龍野窯の龍野焼と記載。)
■窯名:龍野窯 元祖龍野焼(北山窯 竜野焼)
■初窯作品:阿呍の龍壺
■生みの親:故 北山繁治氏
■地域:旧揖保郡龍野町(現たつの市龍野町)
■歴史:昭和21年〜23年の間
北山繁治氏が、当時の戦後復興の為に、
人々に仕事を与える手段として自身の
財産や刀・鎧などその時手持ちのあるもの
全てを売り払ったお金を元手に資金を集め、
京都から職人を呼んで龍野窯をつくった。
戦後地元で龍野窯を開いた故北山繁治氏が、
同町出身の彫刻家である故 野村正氏
(雅号「一元洞正玄」)にデザインを依頼し、
初窯の作品として同市に寄贈されました。
作陶のきっかけは、同町と小宅村の合併
(昭和23年4月)で、力を合わせて新町を
つくろうとした意気込みを2匹の【龍】に
(口を開けた龍と、閉じた龍)思いを託した。
その後、昭和26年4月に同町と揖西村・
揖保村・神岡村・誉田村の合併により、
旧龍野市が誕生し、 国民宿舎赤とんぼ荘
創業時 (昭和37年4月) に、 同市から花器と
して同荘に持参され、現在に至っています。
平成15年に、旧龍野市と北山氏の長男である
故北山克己氏の了承を得て、龍野町在住の
小西常子さんによって『阿呍の龍壺』と命名。
一般的な龍のほとんどは、魔除けや、
力強く迫力ある龍が多いなか、
『阿呍の龍壺』は、他の龍とは違う
「とても優しい表情で人々を幸せにする龍」
だと初めて壺と出会った当時の想いを熱く
僕に語って下さいました!!
当時、龍野窯で作られた作品の数々は、
庶民の生活に親しまれるようにと実用的な
陶器の食器などが多く作られたそうです。
又、龍野の小学校等などでも、多く利用
されたそうで、当時に通う子供たちは
龍野焼の器で給食をしていたのだとか。
北山家の永井さんにお借りした本
【ひょうご愛陶会30年の思い出】
P92の六では、龍野窯の龍野焼は、
[北山窯の竜野焼]と紹介されている。
そこには、より詳しい竜野焼について
書かれているのでまた、改めてご紹介
させて頂きたいと思いますのでお楽しみに!
●今現在も国民宿舎赤とんぼ荘に、
何故『阿呍の龍壺』があるのか❓
初窯の作品として旧龍野市に寄附したこの壺。
赤とんぼ荘の経営が変わったある日のこと・・・
突然、壺が展示されなくなってしまった💦
それを知った小西さんは、もう一度展示して
欲しいと掛け合ったが、その願いは届かず
月日が流れてある日経営が(現たつの市)に
戻ったときに、再度市に直接掛け合いもう
一度赤とんぼ荘の入り口に展示して欲しいと
伝えた事で、またこの場所に展示される事に
なったそうなんです。
今、喫茶メイプルの入り口で見られる
この『阿呍の龍壺』には、故北山繁治氏の
戦後を生き抜く龍野の人々のためにと、
強い願いが込められた壺だったのですね‼️
“小西常子さん,,は、現代〜未来へと、
その想いを忘れさられないように今も尚
この壺の歴史を伝え続けていらっしゃいます😌
(※写真左:永井さん 右:小西さん)
ぜひ、喫茶メイプルへ訪れた際は、
この作品を作られた想いを感じながら、
じっくりとこの壺に目を向けてみて
あげて欲しいと思います❤️
改めて、記事を作りながら小西さんの想い
を熱く感じさせていただきました☺️✨
小西常子さんありがとうございます🙇♀️
2004年1月15日の神戸新聞 にも、阿呍の龍壺が記事に取り上げられています。
【赤とんぼ荘喫茶メイプル】
◆営業時間:9:00~15:00
◆定休日:水・木
◆電話:0791-62-1266
📮679-4161 たつの市龍野町日山463-2
https://maps.app.goo.gl/YYq7SN2wssKvNvFj6